【同じ病気で亡くなった女の子】

入院中、大切な出会いがたくさんありました。

その一人、Kちゃん、当時15歳。

私と同じ骨肉腫という病気で入院してきた女の子です。

足を切断しても、「車椅子バスケやるんだ!」

「将来は陽子ちゃんみたいな看護師さんになる!」って言っていました。

でも病気は過酷にも彼女の体をどんどん蝕んでいき、

出会って3年後、2011年1月に静かに息を引き取りました。

 

彼女との出会いと約束は、今も私の胸の中に生きています。

そう、私が看護師を続けている理由は、一つは彼女との約束があるからです。

「いつか一緒に看護師として働こうね」

病床から看護師を目指す彼女と、本当に、本気で、一緒に働きたいと願っていました。

「がんができたのが足でよかったんだよ。看護は手と目でするものだからね」

そんな言葉で彼女がどれだけ頑張れたのかは、もうわからないけれど、

今、私は彼女と一緒に働いているつもりで現場に立っています。

 

そして、先日彼女の妹Yちゃんと再会しました。

最後に会ったのは、Kちゃんが亡くなってご自宅に会いに行ったとき。

Yちゃんは小学校2年生でした。

4年ぶりに見るYちゃんは、Kちゃんによく似ていて、

その笑顔を見た瞬間に涙が溢れました。

ダンスを習っていたKちゃんを追いかけて、今はYちゃんが舞台で生き生きと踊っている。

二人は今も一緒にいるんだなと、心から思いました。

 

Kちゃんの笑顔と勇気は、今もたくさんの方に影響を与えています。